奴は、何処からやってくるのか
洗濯して、ベランダへ。
部屋の扉窓を開けて、洗った洗濯物を運び出し、扉窓を閉める。
洗濯物を干す。
ふと扉窓越しに、カーテンレースに黒いものがついているのを発見。
あ、Gだ。
刹那、脳内がフル回転。
オペレーションGを導き出す。
扉窓を開けて、ベランダ用ほうきで、ベランダに向かって払い落として退治するミッション。
リスクは、しくじったら部屋に逃走されて眠れぬ時間を過ごすことになることのみ。
オペレーションGを発動。
ベランダほうきを右手に持ち、扉窓に手を伸ばす。
すかさず、扉全開。
突然のことに固まるG。
そこをすかさず、ほうきで払う。
Gを的確に捕らえたほうきを、勢いのままに振り抜く。
なにっ(*゜ロ゜)?
ここで、想定外の行動に出るG。
そうだ、奴は「飛ぶ」ことができるのだ。
払ったほうきを踏み台にするかのように、羽ばたくG。
後ろ姿だけ見れば、クワガタが飛んでいるかのようだ。
いかん、そんな事を思っている場合じゃない。
すかさず、ほうきを向けて、Gの着地点へと振り下ろす。
しかも、潰さないように力を加減しながら。
戦場で敵に情けをかけることは己の命を失うことに繋がるが、それでも、潰れたあとの特殊清掃はしたくない。
叩き落とされ、床へ背中から落ちたG。
仕留めたか。
いや、まだだ!
奴はこちらの油断を誘っているに違いない。
これは他のGとの歴戦で幾度も死線をさ迷った私には効かぬ戦法ぞ。
ほうきを再び持ち直し、圧死させる。
ふう、終わった。
私はGに勝ったのだ。
この間、おそらく数秒。
Gは活動停止。
それから洗濯物を干し終える。
けれども、気になる。
再び確認。
ああ、某宗教のキ◯ストの如く、奴は復活している。
いや、ダメージは残っているらしく、脚が動き始めたところ。
復活祭にはまだ早い。
私は、ためらうことなく、ほうきで、ほうき本来の用い方でGを掃き転がす。
地面に転がる瞬間、俊敏に動き、とどめの一撃をかわすG。
やむ無し。
ほうきの固い部分で、頭を叩く。
ガツガツッ
……終わった。
すべてが終ったのだ。
って、何を書こうとしていたんだったっけ。
ああ、そうだ。
どうして、カーテンレースの裏にGがいたのかって話だった。
なぜなんだろう。
エアコンの隙間などくらいしか考えられない。
極力、Gとの遭遇はしたくないものだ。
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